先生が、好き
「産休に入られた谷口先生の代わりに受け持つことになった長田です。
よろしくな。」

ドキドキ、ドキドキ。

私の高校生活は一変した。

何の用事もないのに顔を出し、名前を覚えてもらった。

何気なく近づいて後をついて歩いた。

「お前なぁ、俺について回ってないで、彼氏とかつくればぁ」

胸をえぐられるように痛かったけど、それでも見ていたかった。

先生の笑顔や、仕草を見ていたかったの。

それだけで私の高校生活はピンク色に輝いた気がした。
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