Steady
越智敦(おち あつし)―――


それが彼の名前。


敦とは物心ついた頃から

いつも一緒にいた幼馴染。


家が近所で

母親同士が親友だった

こともあって、

私と敦は自然と

仲良くなっていった。


ずっとずっと敦と一緒。


そう思っていたのに、

別れは突然やってきた。


それは小学校の卒業式。


滞りなく式が終わり、

私たちはお互いの家族を

交えて食事会をした。


ふと敦の母親が

私に向かってこう言ったのだ。





< 10 / 342 >

この作品をシェア

pagetop