Steady
ううん。
だって、あの頃
一緒に過ごしていた敦は
1人っ子だった。
兄弟でもいたのなら、
別の人物だって
いい切れるかもしれないけれど、
敦は1人っ子、
これは私がよく知っている事実。
じゃあ、やっぱり
今いる敦と大学生の敦は
同じ人物に違いない。
ただ、敦自身に何かがあって
今は誤魔化しているだけに
過ぎないんだ。
「……そういうこと、だよね」
「彩加、何か言ったか?」
心の中の独り言が
ついつい口から漏れて
しまっていたようだ。
敦に訊かれて
私は思い切り頭を横に振った。
だって、あの頃
一緒に過ごしていた敦は
1人っ子だった。
兄弟でもいたのなら、
別の人物だって
いい切れるかもしれないけれど、
敦は1人っ子、
これは私がよく知っている事実。
じゃあ、やっぱり
今いる敦と大学生の敦は
同じ人物に違いない。
ただ、敦自身に何かがあって
今は誤魔化しているだけに
過ぎないんだ。
「……そういうこと、だよね」
「彩加、何か言ったか?」
心の中の独り言が
ついつい口から漏れて
しまっていたようだ。
敦に訊かれて
私は思い切り頭を横に振った。