Steady
「そう」と少し楽しそうに

鼻歌を歌いながら、

母親も椅子へ座って

食べ始める。


きっと母親が今の敦をみたら、

驚くだろう。


少なからず落胆するだろう。


そう思いながら

黙々とハンバーグを食べ進める。


その時だった。


ポケットから

着信を知らせる無機質な

機械音がリビングに鳴り響いた。


そういえば、

敦と番号交換した時、

洋服のポケットに入れたままだった

ことを思い出す。


私は急いでポケットから

携帯電話を取り出す。





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