Steady
なんだ、

優も私と一緒なんだ。


敦みたいに

みんなが慣れているワケでは

ないんだ。


優が手帳の1ページを破いて

サラサラとペンを走らせる。


その紙と携帯電話を

交互に何回か見てから

私にすっと差し出した。


「はい。

 これが俺の番号とアドレス」


「ありがと」


差し出された紙を手にすると、

おぼつかない手つきで

優の番号を押す。


番号とアドレスを

入力し終わるのに5分ほどかかり、

ようやく私は

優の携帯電話にかけ始める。




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