Steady
同窓会ではビシッと

スーツを着こなしていたけれど、

今、私の目の前にいる敦は

ラフなジーンズにパーカー姿。


同窓会での敦を見て

遊んでいる印象を受けた私は、

てっきりもっと

着崩しているような

それこそ軽そうな服を

想像していた。


その予想に反して、

いたって普通の姿で現れた

敦に私は正直安心した。


「何言ってんだか。

 とりあえず、どうぞ。

 ウチの母親が中で

 首を長くして待ってるから」


私の言葉に「じゃ、遠慮なく」

とだけ言うと靴を脱ぎ

さっさと中へ進んでいく。



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