Steady
なんて渡りづらい
交差点なんだろう。
駅前だし渋谷という場所
なだけあって、
スクランブル交差点は
四方八方あらゆる方向から
人が歩いてくる。
自分が一体どの方向へ
渡っているのかが
分からなくなってしまう。
それに歩行者信号が
あっという間に
点滅してしまうのにも驚く。
なのに歩行者は
そんなことなど
気にも留めていないようで、
赤に変わってもなお
横断するつわものが何人もいた。
人をかき分けて
どうにか渡ってきた私と敦は、
その場で少し立ち止まった。
「大丈夫そうじゃん、彩加」
「そんなことないわよ!
もうこんなトコ歩きたくないし」
乱れた服を調えながら
敦をキッと睨んで言い捨てる。
スカートを履かなかったのが
幸いだった。
こんな場所で
スカートなんて履いたら
気になって余計歩けなく
なってしまう。
交差点なんだろう。
駅前だし渋谷という場所
なだけあって、
スクランブル交差点は
四方八方あらゆる方向から
人が歩いてくる。
自分が一体どの方向へ
渡っているのかが
分からなくなってしまう。
それに歩行者信号が
あっという間に
点滅してしまうのにも驚く。
なのに歩行者は
そんなことなど
気にも留めていないようで、
赤に変わってもなお
横断するつわものが何人もいた。
人をかき分けて
どうにか渡ってきた私と敦は、
その場で少し立ち止まった。
「大丈夫そうじゃん、彩加」
「そんなことないわよ!
もうこんなトコ歩きたくないし」
乱れた服を調えながら
敦をキッと睨んで言い捨てる。
スカートを履かなかったのが
幸いだった。
こんな場所で
スカートなんて履いたら
気になって余計歩けなく
なってしまう。