Steady
大学生活は

思っていたよりも順調だった。


考えられないほど

長い時間の講義だって、

ちゃんと聴いていれば

評価はどうであれ

単位がもらえるし、

自分自身で時間割を作るから

苦手な科目を避けられる

自由がある。


ただ、他の学生と

少し距離を置いていたせいもあって、

私の周りには『友だち』と

呼べる人は誰一人いない。


別に、私はそれでも全然構わない。


むしろ、人付き合いが

苦手な私にはとても好都合だった。


残りの時間、

悔いのないように

思いっきり学生を楽しもう。


そんなことを思いながら、

私は足早に家へと急いだ。




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