御曹司なんてお断りっ◆
今日も正樹兄ぃの喫茶店に来て
カウンターに顔を伏せる俺に、
正樹兄ぃは
笑いながら、俺をけなした。
たしかに邪魔なんだけどさ。
鬼のような秘書から、
出張明けの土日の激務を虐げられ、
志保の謎の男にバカにされ、
それでも、
志保の電話を待っていた俺は…
何なんだろう。
しらねーよって?
はぁーーへこむ。
へこんでいる俺に、
正樹兄ぃは布巾を投げつけた。
「テーブルもふいてな。ついでに後ろからコーヒー豆も持ってきて」
「えー。雑用かよ。」
ぶつぶつ言いながら、ネクタイを軽く緩める。