御曹司なんてお断りっ◆
秘書の憂鬱。
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市川 武(いちかわ たけし)は優秀な秘書である。
某有名大学を卒業し
花京院財閥の秘書課に入社。
数年で幹部の秘書になり、社長に付けるまでになった。
その後
昴の常務就任と合わせ昴専用の秘書に就任。
仕事と先読みして動くという能力には定評があり
昴も、武以外の秘書を必要とすることがなかった。
仕事に対してはドライで、
上司である昴に対しても、冷たい視線を投げかける。
その、
武が珍しく動揺していた。
『--武。今から行くから。』
「はっ?」
昴からの一本の電話。