御曹司なんてお断りっ◆
≪すばるさまーーっ!!!!!
なんで、電話に出ないんですかっ!!もう商談に間に合いませんよっ
すぐに戻って----≫
あー。うるせっ
会社に戻りながら、秘書に電話をかけると案の定叫ばれた。
喫茶店と会社の距離はそんなに離れてない。
空気がまとわりつく。
早足で会社に向かう。
「あぁ。悪かった。
すぐに車を手配してくれ。そのまま向かう」
一瞬にして仕事モードに入る。
仮にも『花京院財閥の末弟』会社内は敵も多く、
気を張ることも多い。
このまとわり付いた空気を払うように空を仰ぐ。
「あぁ。そういや名前聞けなかったな。」