御曹司なんてお断りっ◆

白い箱を
ゆっくり開けるとあわいブルーのワンピースが入っていた。

「あっ。あの…コレ」

「ん?さっき急いで用意させた。」

武に頑張ってもらった。
いやー、本当に優秀な秘書だ。あいつは。


「志保のために、似合うと思うからつけてほしい。」

「--。昴さん、こんな」

「志保。俺、志保に俺好みのワンピースをつけてほしいんだ。
 遠慮とか、もらう意味とかないとか言わないで。

 シンデレラになって。志保?」


俺はゆっくりと志保の今つけている
オレンジ色の、建志からのプレゼントだというワンピースの
後ろファスナーに手をかけて、
ゆっくりと下す。

「きゃっ。
 あのっ。自分でできるから…」

「えーー?手伝いたいのに??」

俺は意地悪く笑って
志保の肩を撫でた。

志保は、いい加減にしてくださいっと言いながら、
俺がプレゼントしたワンピースをもって 
奥の部屋へと消えた。


あぁ。
押し倒せばよかった。

なんて、強引なことを思いながら
俺は備え付けられている
お酒類に目をやった。

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