御曹司なんてお断りっ◆

駐車場に志保の平手打ちのいい音が響いた。

「い・・いい加減にしてください・・・

 わかりました。

 私は、あなたの性欲処理にはなりたくありませんので
 これで失礼します。」


たたいた右手より
ズキンときしむ胸が痛い。


不思議と涙は出てこない。



志保は 振り返りもせず、 カツカツ とヒールの音を響かせて
その場を後にした。






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