御曹司なんてお断りっ◆

急にかかってきた
見知らぬ番号からの着信。

仕事関係かと思って取ると、

相手は「もしもし」もなく、
イタズラ電話かと思ったらそこからは志保の声が聞こえた。


『建志どうしよう・・・私ーーー。昴さんが好き。』


ーーーは??

マジで??

思わず持ってた電話を落としそうになる。


『だってよ!昴さん』

「---建志お兄サマ?
 いったい何のつもりデスカ?」

思いがけない告白に動揺を隠しきれない。

『僕としては素直じゃない妹を応援しているだけなんだけどさ』

「…あははは。
 志保があわてる顔が思い浮かぶな。」

建志が電話口で笑った気がした。

ピっと通話が切れた。




なんだかんだで、きっと志保のことが心配で
余計なおせっかいをしているんだろうな

というのが伝わる。



あとは、自分で頑張れよってことか。

俺はそう思いながら、
志保の番号を探して通話ボタンを押した。





< 259 / 305 >

この作品をシェア

pagetop