御曹司なんてお断りっ◆
急にかかってきた
見知らぬ番号からの着信。
仕事関係かと思って取ると、
相手は「もしもし」もなく、
イタズラ電話かと思ったらそこからは志保の声が聞こえた。
『建志どうしよう・・・私ーーー。昴さんが好き。』
ーーーは??
マジで??
思わず持ってた電話を落としそうになる。
『だってよ!昴さん』
「---建志お兄サマ?
いったい何のつもりデスカ?」
思いがけない告白に動揺を隠しきれない。
『僕としては素直じゃない妹を応援しているだけなんだけどさ』
「…あははは。
志保があわてる顔が思い浮かぶな。」
建志が電話口で笑った気がした。
ピっと通話が切れた。
なんだかんだで、きっと志保のことが心配で
余計なおせっかいをしているんだろうな
というのが伝わる。
あとは、自分で頑張れよってことか。
俺はそう思いながら、
志保の番号を探して通話ボタンを押した。