御曹司なんてお断りっ◆

俺は志保をゆっくり解放する。

支えを失った志保はぐらりと体制を崩すが、すかさず俺がふわりと抱き上げる。

「ちょっ… おろしてくださいっ。」

「なんで?」

いわゆるお姫様抱っこだが、
俺は志保と離れたくないし、一応これでも女性一人ぐらいは
軽々と持ち上げられるくらい鍛えてるんだど?


「だって…」

とりあえず、志保の意見は却下して
スタスタと寝室の方へと向かった。


あれ?

俺、いきなり襲うとかないし。とか思ってたんだけどな~


本能のままとりあえず志保をベッドに押しやって苦笑する。

「あっ。あの・・・っ。」

「何?」

「いきなり押し倒されるのはちょっとーーー
 それに、好きですけど…付き合うとかそういった物では…
 それにっ。心の準備がーーー」

「志保。今は黙って、
 俺だけを感じていろって。
 だってーーー好きなんだろ?」

自信たっぷりに言ってやる。

志保の顔が、赤くなるのがわかる。

照れてるのか?

それとも、怒った?

まぁ、どっちでもいいか。


そんなことを考えながら、再び志保の口にキスを落とした。

深くーーー。


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