御曹司なんてお断りっ◆
***


俺は、
志保の中で絶頂に達した後、
大きく息を吐いた志保を優しく抱きしめた。







「・・・… 痛いです。」

志保が不機嫌そうに、抱きしめている俺の耳元でつぶやく。

だから、
涙目で上目づかいで見られたら
逆効果だって。


思わず笑ってしまって
抱きしめた手を緩めた。


「ごめんね?だって、志保のなか気持ち良かったし。」

「---っ。
 なんでそういうーーっ。」

「志保も気持ち良さそうだったし?」

「---っ」


志保が口をぱくぱくさせて、赤くなりながら枕で顔を隠す。

あー、いちいち かわいいな。

思わず苦笑する。



「あはは。ごめんね。
 優しくしたつもりだったんだけど、
 志保の体に夢中になっちゃって。」

「ちょっーーー。・・・・・」

文句の一つでも飛んでくると身構えたが
志保が思いがけなく黙り込んだので
思わず顔を覗き込む。


「きっーー・・・キスは優しかったと思います……」

小さな声で顔を赤らめながら
志保がつぶやいた。

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