御曹司なんてお断りっ◆
おまけのサイドストーリー
挨拶に行きたいんだけど?
***
「嫌なんだけど。」
「でも、今更、無理だからね?」
私のそばに立つ多分『恋人』と呼ぶべきであろう人は
にっこりと綺麗に笑った。
なぜか私は着飾ったドレスを身にまとい、
隣に立つ彼はタキシードを
すらりと着こなして、
私の腰に手をまわしてエスコートをする。
無理やり着せられたドレスと
この あまり好きではない雰囲気。
居心地の悪さを感じながら、ぎゅっと自分の手を握った。
今日は花京院家の主催のクリスマスパーティ。
志保は重いため息とともに
誰でも聞いたことがある有名ホテルの入り口をくぐった。