御曹司なんてお断りっ◆

オーダーもいつもと一緒。
コーヒーとケーキ。


「ね。志保ちゃん。今夜いっしょに食事でもしよっ」

「え?」

「俺、@@@コーポレーションの前で待ってるよ。
 何時に終わるの?」

「・・・・。」



志保ちゃんは、黒縁メガネを
一瞬かけ直して、少し考えてから、
ゆっくりと俺を見つめた。

「はぁ。わかりました。
 
 
 昴さん。
 6時には終わると思います」

「!!!まじで?」





驚いた。
絶対に断られると思ったから。

あ。そうか、携帯を壊した罪悪感?

まぁそれも、ラッキーということでいいか。
なんて、楽天的に考える。





「うれしいよ。ありがとう。たのしみだなぁ」

ただただ、彼女と食事がうれしくて、
にやけてしまう。


俺ーーーもしかして、
確実に惚れてるんじゃね??



よし。

「じゃっ、俺、全力で仕事してくる」







急に俺が全力仕事宣言をしたものだから、
正樹兄ぃがびっくりした顔をしていたが、

そんなの気にしている場合じゃない。

とりあえず、
志保ちゃんに別れを告げて、
力いっぱい
レトロなドアをくぐった。




< 44 / 305 >

この作品をシェア

pagetop