御曹司なんてお断りっ◆
オーダーもいつもと一緒。
コーヒーとケーキ。
「ね。志保ちゃん。今夜いっしょに食事でもしよっ」
「え?」
「俺、@@@コーポレーションの前で待ってるよ。
何時に終わるの?」
「・・・・。」
志保ちゃんは、黒縁メガネを
一瞬かけ直して、少し考えてから、
ゆっくりと俺を見つめた。
「はぁ。わかりました。
昴さん。
6時には終わると思います」
「!!!まじで?」
驚いた。
絶対に断られると思ったから。
あ。そうか、携帯を壊した罪悪感?
まぁそれも、ラッキーということでいいか。
なんて、楽天的に考える。
「うれしいよ。ありがとう。たのしみだなぁ」
ただただ、彼女と食事がうれしくて、
にやけてしまう。
俺ーーーもしかして、
確実に惚れてるんじゃね??
よし。
「じゃっ、俺、全力で仕事してくる」
急に俺が全力仕事宣言をしたものだから、
正樹兄ぃがびっくりした顔をしていたが、
そんなの気にしている場合じゃない。
とりあえず、
志保ちゃんに別れを告げて、
力いっぱい
レトロなドアをくぐった。