御曹司なんてお断りっ◆
志保は、やっぱり戸惑った顔をしながら
俺を見つめた。
「んー。
メンドクサイ男からの メンドクサイプレゼント。
今日のデートのお礼だから受け取って」
にっこり笑って志保の頭をポンとなでる。
「… …
言い過ぎました。ごめんなさい。」
「あはは。いいよ。
アレ?また敬語になってる。
怒ったら、タメ口なのにな。」
「----すいません」
志保は、深々と頭を下げた。
携帯に水をかけたりといい、
志保は結構
ストレートに行動するよな~。
そこが面白いけど。
「今度敬語使ったら、
無理やりドレスをプレゼントする。」
あはは。
と笑いながら、志保の手をとり
再び 志保から不評であったいわゆる「高級車」に乗り込む。
「ありがとう…えっと。
昴…さん…?」
一瞬、昴とよぶか迷ったように
志保は少し顔を傾け、
俺を見つめた。
っ!
その意識していない上目遣いに
ドキっとする。
顔が赤くなるのを隠すように
急いで運転席に乗り込んだ。