御曹司なんてお断りっ◆

どうしよう。

思わず胸がキュっとなる。


「・・・黒田課長。からかうのはやめてください。

 こんな近距離で言われたら、
 さすがにーーー動揺します」

なんだか、
顔も火照ってきた。
恥ずかしいな。


「え?本当だよ。」


いつものような
優しい笑顔で黒田課長ははははと笑った。

ゆっくりと、黒田課長の顔が近づく。

お互いの息がかかるくらいの距離ーー。



「・・・・課長。
 そのままキスしたら、セクハラで訴えます。
 
 私の完全勝訴で慰謝料請求しますけど、よろしいですか?」

「あはは。よろしくなーい。」

課長はぱっと
抱きしめていた手を放す。

よかった・・。




「なぁ。食事に行ったのってやっぱり彼氏?」

食事ってーーー

昨日の??

ちょっと思い出して、
眉間にしわがよっちゃう。



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