御曹司なんてお断りっ◆
『志保。
今帰り?』
「そうよ?残業だったの。」
『ちょうど近くまで来てるんだ。
予定がなければ
一緒に食事して帰ろうぜ?』
「いいわよ。
ちょうど、予定がなくなったから。」
『へぇ。
・・・・
・・・・・・詳しく聞かせて。』
建志が電話口でにやりと笑った気がした。
もう。
こういう事を
面白がるんだよね・・・
私の恋愛事情に首を突っ込んで
かき混ぜて
面白がるんだよね。
まったく。
きっと私がうまく恋愛できないのも
建志のせいじゃないかしらと思っちゃう。
私は、
もう一つため息を
落としながら
会社を後にした。