御曹司なんてお断りっ◆
仕事をするときは
一瞬にして『入る』んだろう。
一瞬にして一番最短の策を見つける。
そんな感じが
『冷酷な男』といわれる由縁かもしれない。
必要ないと感じたら、
俺でさえ、あっさり切り捨てるだろう。
仕事の面では
認めている。
その冷酷さは経営において
大事な物と理解していた。
後部座席で、ネクタイをゆるめ
大きく伸びをした上司を
ルームミラーで見つめながら
武は大きくため息をついた。
私生活も、仕事と同じようにケジメをつけて欲しいものだ。
「昴様。
到着しました。」