安堵する雨音 ―愛しき指使い―
甘い感覚
「…ん」
不覚にも私は、体に走る甘い感覚を感じて目覚めた。
亮介の指が私を刺激している。
私は吐息を隠し、目を閉じたまま考えてみる。
居酒屋を出るとき、私はとてもはしゃぎ、
亮介の腕に絡み付いていたことまでは覚えている。
そして、ここはどこ?
「う…ん」
甘い感覚を味わいつつ、うっすらと目を開けると
「やっと起きた? 結構鈍感?」