僕がもらった神恋
「こんなことしたってあの時のことは
どうにもならへん!!」


「・・・・・」


「憎しみでこんなことしたって、
また憎しみを生むだけや。
それやったら何も変わらんし、
何も終わらへん!!」


「福士・・・」


博己は戸山の元へと歩みより跪き、
そっと戸山の体を起こした。



「こんなん・・・
なんの意味もない・・・」


「福士・・・」


「こんなことするより変えて行こうや、
こんなん無くしいこうや、
みんな仲良くしたらええやん、
人の幸せを素直に喜ぼうや、
弱ってるときは助け合おうや、
人が嫌な思いするなんて、
不幸になるなんてなんも楽しくないわ。」


博己の言葉には、これまでの
辛く悲しい想いが
切ないほど込められていた。


< 241 / 258 >

この作品をシェア

pagetop