僕がもらった神恋
「私、あの人嫌い・・・」


愛梨は戸山の背中を
ずっと睨み付けていた。



愛梨・・・


「そんなこというもんじゃないの。
それよりなんで彼女なんて嘘を・・・」


「なんか腹が立ったの。」


「腹が? なんで?」


「・・・・・」


愛梨は博己の顔を見て、
数秒間を空けてから、


「別に。」


そう言ってプイッとそっぽを向いた。



腹が立ったかぁ・・・

俺を好きなわけじゃないんだ・・・



博己は少しがっかりした顔をしたが、
そりゃそうだよなっと、
開き直ったように笑った。


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