初恋は実らない
「何ぼーっと見とんねん!
俺の質問に、はよ答えんかいっ!」
おぉっ!
流石の淳ペーでも怒りましたか・・・。
ふと周りに目を向けると
私たちを見てる人だかりがっ!
ヤバい。
これじゃ小西さんに誤解されちゃうぅっ!!
そして、何気なく目を向けたところで
淳ペーに声を掛けたそうな後輩たちの姿が目に入った。
「淳ペーっ!」
「ん?」
「ほら、あっち見て!
あの子達、明らかに淳ペーとお別れしたいんだよ。
ほら、行って来てあげな?」
「はぁぁぁ!?
お前まだ俺との話、終わっとらんやろが――っ!!」
「ほら、寒い中待たせて可哀想だよぉ。
行って来てあげな? ほら、ほらほら~!」
「こら実咲、お前逃げる気ちゃうやろな!?
しゃーない、ここは寒いからお前は教室で待っとけ。
分かったな? 返事は?」
「は―――い!」
「ぜってー(絶対)逃げんなよっ。
逃げたりしたら地球の果てまで追い掛けてやるからなっ」
ホント・・・?
ずっと追っ掛けてくれるの?