初恋は実らない
[淳ペー side]

なんでか知らんけど、次々後輩に挨拶されて。
なんで、こんな日に限って…って、卒業式やから当然か。

せやけどな、俺は・・・
実咲を教室に待たせとんのんや!!

このままアイツがおらんようになったら・・・


 シャレにならんやんけ!!


逸る気持ちのまま、最後の一人と挨拶して。
握手を求められて、それに応えて。

急いで校舎へと戻る。


あれから何分たった?
10分?20分?
実咲、お前ちゃんと待っとるやろな!?

慌てて入口の扉に手を掛ける。

バ―――ンって音がして
思い切り開いた扉。



・・・・・・



だだっ広い教室には誰の姿も無くて。


なんでやねん!

なんで、おらへん?

あれ程待ってろって言うたやないか!



そして俺はまた後悔する。


悔やみながら、ふと見た黒板には
アイツからのメッセージがあった。

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