初恋は実らない
国際線の出発ロビーには沢山の人がいた。

これだけの日本人は当分見れないかも。
あっちに行けば、今度は私が外国人なワケだし・・・。


そんな、他愛も無い事を考えながら、搭乗手続きへと向かえば


 「実咲――っ!!」


えっ?

気のせい…かな?


どうしてだか
聞き覚えのあるアイツの声が聞こえた気がした。


 「実咲、っつーたら実咲っ!!
  
  そこでチェックインしかけとる、松永 実咲っ!!」

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