初恋は実らない

一気に足がすくむ。

ねぇ、私…どうしたらいいの？

本当は不安で仕方ない。
でも、無理に虚勢を張って強がってみたんだ。

「な～んだ、そっか！
小西さんの事をあんまり好きじゃないとか言ってたけど…実際は違ったんだね。
吉武くんが小西さんの事を好きとか…そんな嘘まで吐いちゃって。
ホントは淳ペーが好きだったんでしょ？」

「違っ、ホンマに好きなんは裕なんやって！
俺は小西なんか…小西の事なんか・・・」

「いいよ、もう。
隠す必要なんて無いんだから。

元々私なんて…小西さんに勝てっこ無かったんだもん。


きっと淳ペーは同情したんでしょ。
一人でイギリスに行く私に…。
可哀想だと思ったから、付き合おうって言ってくれたんでしょ？

でも実際は会えないし、我慢ばっかりで楽しくもなかったよね。

ネックレスも返って来たし、これでいいんだ・・・」


自分に言い聞かせるように、淳ペーに話した。