初恋は実らない
「すまん、小西。
ちゃんと話、せなアカンのは分かってる。
せやけど…今は大事な約束があんねん」


「まさか恭子より約束を優先するつもり!?」


苛立ちを隠さない小西の顔が般若みたいに見えた。



「悪いけど、こればっかりは勘弁して。
今回の事は…ちゃんと時間を持つから」

それだけ言うと大急ぎで着替えた。



出て行く寸前に

 「絶対に後悔させてやるから!」

脅しみたいな捨て台詞を投げかけられた。



やっぱ小西って苦手や。


俺はなんで…こんなアホな事を仕出かしてしもたんやろ。

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