初恋は実らない
「お前らいつまでサボってるつもりだ?」

顧問の一声に部員たちがビビる。
蜘蛛の子を散らしたように練習を始めるみんな(笑)

「高橋はこっちに来い」

顧問に呼ばれ、雅也くんが立ち上がる。
しばらくは部活も出来ないだろうからなぁ。

顧問と雅也くんの様子をぼんやり見ていると・・・

「あの・・・」

突然、声を掛けられた。

声の主の方を見やると、制服姿の女子。

この子。
今朝、雅也くんと一緒に登校して来た子だ。

「高橋君はまだ帰れないんですか?」

「今、顧問と話してます。何か御用ですか?」

「用って云うか…一緒に帰る約束をしたので」

ほんのり頬を染めて話す彼女。
よく意味が分かんないんですが・・・?

< 65 / 284 >

この作品をシェア

pagetop