凶悪ペンギン。
「んあ? りゅーひょー?」
「ああもう寝ぼけてんじゃねえ! どうする、っていうか、お前はなんでココにいるんだ、っていうか、お前! 足を掴んでろって言ったのにオレ様を押しただろ?!」
「ああアレ、あはっ。急にクシャミが出ちゃって……えへへ。まあ落ち着いてよ、ねっ?」
落ち着けだと? オレ様は超冷静だっつーの!
はあはあ……ったく、緊迫感のカケラもねえヤツだな。
おそらくアザラシも同レベルな脳ミソ、トイウコトハ?
今、このオレ様が一番のシッカリ者!
このオレ様の肩にコイツらの全てが……!!
「よし、まずは何から考えりゃいいんだ? 方角は、えっと太陽がコッチだから、んと」
「うーん……ねえねえ、アレ何だろ? キュンってなるぐらい大っきいねっ」
「ああ? 黙って──うおっ?! な、なんだ、アレ?!」
「あ」
「れ」
「は」
「フ」
「ああもうっ! サッサと言え、早く言え、大事な事を単語で言えええ!」