記憶のない少女



ツー・・・ツー・・・・



機械の音とかすかに聞こえる吐息。



ベッド上で眠る彼・・・・。


白銀の神・・・白い肌・・・・。



「・・・水庭・・・泉くん・・。」


私が彼を見てそう答えると

一瞬だけ・・・体が動いた。



「・・・・!!!」


今私の声届いた・・・?


けど、何の反応もしない。


「気のせいか・・・だよね。」


彼は昏睡状態・・・私の声が届くはずない。


「泉くん・・・私、あなたが彼氏ってこと実感できてない。」


記憶がないんだから当たり前だけど・・・


でも、これだけは確かだった。


「あなたは名前どうり素敵な人だってわかるよ?」
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