ウラもオモテも
「――君は、どっちが好き?」


 彼は息が触れるほど私に顔を近づけて問う。


 知ってるくせに。
 それが好きなこと。


 ウラとオモテがあまりにも――違って別人みたいになる貴方だからこそ、こんなに惹かれてしまうってこと。




 わかってて聞いてくるなんて、憎い人。
< 6 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop