独占シタイ
唇を離して透を見上げれば、会社では見られない、男の顔。
視界が反転したかと思うと、両手をシーツに押さえつけられる。
そのままサラサラの髪が、あたしの顔の脇に、埋まる。
耳のすぐ下を小さく吸われて。
「やっ…。そんなとこ、隠せない…」
抵抗しても逃がしてもらえず、しっかり痕がついたころにやっと解放された。
「…明日、合コンなんだって?」
「聞いてたの?」
「聞こえたの。」
だって、仕方ないじゃない、ってつぶやけば、
「だからソレ、虫除け。」
普段見ることのできない、彼の独占欲…。
あたし、自惚れてしまいそう。