片道20分
通学路
「彩、あんた最近遅刻ばっかりなんだって?」
朝ごはんのハムチーズパンをほおばる私に
お母さんは冷ややかな視線を送ってきた。
「もう3年生でしょ?遅刻してる場合じゃないわよまったく…」
呆れた、と付けたしお母さんはキッチンに戻って行った。
私はパンを一気に詰め込むと
お母さんと、まだ眠たそうなお父さんと、学ランのボタンをつけ間違えてる弟に
「いってきまーす!」
と言葉を残した。