先生、大好きでした。




あたしは先生のところに行かなくなった。


国語表現の授業中も、極力目を合わさないようにしている。


枯れるまで泣いたはずなのに、先生に会うだけで、涙はこぼれそうになった。



あとで友達に聞くと、
先生は1ヶ月ほど前から英語の先生と付き合い始めていたらしい。


1ヶ月前……ちょうど、あたしが放課後先生のところに行くようになった頃だ。


何だ、あんなにも前から……。


そう考えると、自分の馬鹿らしさに笑えてくる。



もう……このままではいけない。


今まで先生との関係が気まずくなるのが嫌で、ずっと言えなかった自分の想い。


だけど、先生が付き合ってることを知ってしまった今、想いを伝えようが伝えまいが同じだ。



どうせ泣くなら、正々堂々想いを伝えて泣こうじゃないか。




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