先生、大好きでした。
放課後の30分。
これがあたしの毎日の楽しみ。
幸せな時間。
あたしが書いた小説を
先生に評価してもらうの。
「今日は何のお話かな?」
にっこりと笑って、
あたしの原稿用紙に手を伸ばす。
そのしっかりとした
大きな手が好き。
低い声。
少し寝癖のついた髪。
楽しそうに、
あたしの書いた小説を読むその姿さえも。
全部、
全部、大好き。
でも好きだから、
好きすぎて
つらいの……。