君がくれた、夏。
初恋の記憶
疾風side
ー北海道 海陽高校ー
桜咲く新学期。
俺、木崎疾風(キザキハヤテ)は高校二年目の春を迎えた。
「疾風ーっ!!」
こんな大声で俺を呼ぶ奴なんて一人しかいない。
着崩した制服。
毛先が遊ばれたアッシュブラウンの髪。
指や首にはさりげなく光るシルバーアクセ。
見た目だけみたらまさにTheチャラ男。
「俺達また同じクラス~!!」
椿大和(ツバキヤマト)。
高校に入って一番最初に出来た俺の男友達。
これでも俺が一番信頼している親友だ。