〜Ring〜
朝、眩しい光で目が覚めた。
先に起きてた玲がカーテンを開けたから。
『もう、行かなくちゃ。』
玲が大学生になって半年が過ぎてた。
たまに俺のとこに泊まりに来るようになってた。
…そう言えば今日は早い講義ある言うてたな。
俺が昨日、帰る言うのを無理矢理引き止めたんや…
「奏太と会うんやろ?」
玲と奏太は同じ大学の、それも同じ学部に進んだ。
…あいつの嫌がらせとしか思えんやろ?
奏太は俺を苦しめるのが趣味とちゃうやろか。
高校の教室で奏太が玲にキスした時も…
窓のむこう、向かいの校舎に俺はたまたま居った。
2階に居る俺と奏太は確かに目が合った…
そのすぐ後…挑発するように奴は玲にキスした。