〜Ring〜
『信ちゃん、』
そう言って玲がベッドの、俺の脇に腰掛けた。
俺は腕を引き寄せてキスした。
『好き。』
唇が離れると、決まって俺にそう言う。
いつも玲の視線を感じてた。
玲が怪我した奏太の腕の中に居るを見た瞬間、胸が苦しくなった。
数日後には「好き」と言ってしまったものの、生徒に手は出せない。
静かに時が過ぎるのを2人で待った。
玲は見た目よりも考えは大人で、俺の立場も理解して、自分の進路も見据えてた。
そういうところも好きだった。
俺の方が…
一線を越えてしまいたい衝動を抑えるのに必至やった…
大学には奏太以外にも男がたくさん居るやろう。
もう今更
俺以外見んといて…
こんなに嫉妬深い男にさせたのは自分やで。
責任取ってもらう。
次に会う時には、
指輪を贈る。
俺以外の誰も、玲に触れさせへんように…
おわり