おにいちゃん。



『…嘉穂!』

『ぉにいちゃん!』


…なんでぁたし、 

ちっちゃいの? 

『ほらみてごらん?』

『なぁに〜?これぇ?』


…ぉにい…ちゃん? 


『子猫だよ。』

『かほ、こわいよ〜…』


…チィちゃん……? 

なんで子猫なの?


『嘉穂、ぉにいちゃんのこと好き?』

『うん!かほ、ぉにいちゃんのことだぁいすき!』


おにいちゃんのこと… 

だいすき… 


『僕も!嘉穂のこと、だいすきだよ!』

『じゃあ“両思い”だ!』


…違う 

ぁたしとぉにいちゃんは 
両思いなんかじゃない。 





――― 

―――――

―――――――


ばッ――… 


「っ―――……」

「みゃ〜〜」

 …夢。 

「…どおりで。」

そうだよ。 

ぁたしとおにいちゃんが 

“両思い”なわけ 


ないもん。 



「チィちゃん!ぉいで」

「みゃあ〜〜〜」







どうして 

おにいちゃんなんかを。 


好きに

なってしまったんだろう? 






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