My Prince, Your Prinses
「起きたみたいだから連れてきたよ」

慌てて後を追いかけて連れて来られたのは、リビング?みたいなところ。
テレビがあって、テーブルがあって、ソファーその他諸々の家具があって・・・・・・。
あと、異常なくらいデカイけど。部屋が。

私をここに連れてきた人は、部屋に入るなり
役目は終わりだ、といわんばかりに近くのソファーに腰を下ろした。

改めて周りを見ると、他にも人がいた。

「えーっと・・・?」

みんなソファーに座ってるのに、私だけ入口付近で突っ立っている。
じーっと私を見てくる。

ぇ、えええ、えっとどーしよう・・・・・・


「しししっ、なーるほど、コイツがカス鮫のねぇ♪」
沈黙を破るように、一人が声を上げた。
私ははっとしてその人をみた。

金髪でサラサラな髪の毛。
でも前髪が長くて、目が完全に隠れている。
そしてなぜか頭にはおしゃれなティアラ?が。
んでもって片方の肩が完全に見えるようなロングTシャツを着ている。袖はブカブカ。

・・・って冷静にビジュアル観察してる場合じゃないでしょっ!!
まずは・・・
「私、なんでここにいるんでしょう?ていうか、どこ・・・ですか、ここ」
「アジトだぁ」
「なるほど、アジト・・・・・・」
そっかー。
だからあんなに広い部屋があって、廊下も長いんだー!
って・・・

「えぇッ!!??」
アジトって・・・なに、からかってるわけ?!

私は問いかけに答えた人の声が後ろから聞こえたから、バッと後ろを振り返った。
「ちょっと待って分かんないどーゆーこと・・・・・・な・・・・・・・・・の」

後ろに居たのは私より15cmくらい?大きい身長の人で、銀髪で、私と同じくらいの髪の長さ。
私の髪は腰くらいまであるから、男性にしてはすっごく長い。
・・・と思う。

でも、私が驚いて言葉を詰まらせたのは、全く違う理由。
だって、そこに居たのは、


「ス・・・・・・ク?スク、アー・・・・・・ロ?」
「おぅ。・・・久しぶりだなぁ、OO」
そう言って、ニッと笑う。
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