花恋-はなこい-
信じる心
聡史の言葉を胸に、

真由はなんとか高校生活を

送っていた。


―――距離を置こう―――


そう圭輔に言われた日から、

もうすぐ3週間が

経とうとしていた。


圭輔がいつもの

待ち合わせ場所にくることは

ない。


校舎内ですれ違っても

声を掛けることもない。


そして、圭輔からの着信も、

1回もない。


そんな状態の中、

真由はただひたすらに

圭輔を信じ、

そして想い続けた。


“きっと、その時がくる”


そう固く信じて。





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