花恋-はなこい-
ずっとずっと待っていた

この言葉に真由の体温が上がる。


鼓動もどんどんと

早まるのを感じる。


真由は頬を赤らめながらも微笑み、

こくんと頷いた。


「うん」


「今度こそ、

 絶対にはなさないからな」


そう言うと圭輔は

真由をふんわりと抱きしめた。


想いが通じ合った

2人の温もりを確かめ合うように。


ふと、体育館にいる

生徒の1人がすっと立ち上がって、

真由と圭輔に向かって

拍手をし始めた。


「圭輔、真由ちゃん。

 しっかりな!」




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