花恋-はなこい-
真由の目から

自然と涙がこぼれる。


涙でにじんで

周りの景色が歪んで見える。


「真由」


真由の父親が

優しく呼びかける。


真由は涙をそっと拭うと

真っ直ぐその方を向いた。


「圭輔君と仲良く

 やっていきなさい」


「うん。……ありがとう、

 お父さん、お母さん!」


真由の言葉に

真由の両親は微笑みながら

頷いた。






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