ダイダロスの翼
大きな天幕の中には、机とイスが用意されている。
トールはどっかりとイスへ座ると、机の上へ手書きの地図を広げた。
「地理は大体覚えてるよな?
ここが現在地、ここに研究所、こっちに町がある」
トールが大まかに確認する。
3人とも、この島については上陸する前にかなり調べ上げていた。
準備は万端である。
「今回の潜入の目的は、銃の密輸」
トールの声が、天幕の中で響く。
「町の住民に、研究への反抗手段を与える。
最終目的は、『住民の、住民による、住民のための反乱』を誘発することだ」
過激派人権保護団体、ダイダロス。
活動資金は武器や薬物の売買。
人助けのためなら、自分たちの手が汚れることもいとわなかった。
言葉を切ると、トールは祈るように目を閉じる。
「彼らの未来に、光あらんことを」
レイノルドはじっと地図上の町を見つめたまま、復唱した。
……俺は住民を助けだす。
そう、かたく信じて。
「……光あらんことを」
トールはどっかりとイスへ座ると、机の上へ手書きの地図を広げた。
「地理は大体覚えてるよな?
ここが現在地、ここに研究所、こっちに町がある」
トールが大まかに確認する。
3人とも、この島については上陸する前にかなり調べ上げていた。
準備は万端である。
「今回の潜入の目的は、銃の密輸」
トールの声が、天幕の中で響く。
「町の住民に、研究への反抗手段を与える。
最終目的は、『住民の、住民による、住民のための反乱』を誘発することだ」
過激派人権保護団体、ダイダロス。
活動資金は武器や薬物の売買。
人助けのためなら、自分たちの手が汚れることもいとわなかった。
言葉を切ると、トールは祈るように目を閉じる。
「彼らの未来に、光あらんことを」
レイノルドはじっと地図上の町を見つめたまま、復唱した。
……俺は住民を助けだす。
そう、かたく信じて。
「……光あらんことを」