未来へ

「私は本気で恒夜さんを愛しています。恒夜さんも同じ想いだと思ってます。

だけど私は自分の立場を分かっているから、いつかはお別れしないとと思っていました。

なので、お金で解決しようとしているのは、正直恒夜さんに対しても

許し難い行為だと思います。恒夜さんはモノじゃありません!

お金は一切受け取りません。別れても恒夜さんを愛する気持ちは忘れません。

ですが、私からは逢いに行くつもりはないですし、

学校も辞めて遠くへ引っ越します。ケータイも変えて連絡を断ちます。

これでいいですよね。では、準備があるので失礼致します。」



泣くのは悔しいから最後まで我慢した。こんな形でいなくなったら、

恒夜さん、絶対怒るだろうな。 でも、嫌われる方が楽かな。

帰りの車の中、私は恒夜さんに一言「さよなら」と書いて執事さんから

渡してもらう事にした。執事さんは当主に仕えているけど、

秘かに恒夜さんの味方で、私の話を聞いて感動してくれた。ありがとう。
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