†SweetBlood†

言葉を切ったユーフェミリアにゆうは、はっと我に返る。
「えっと、ユーフェミリアさんの主様って紅黎のことですか？」

ゆうの言葉にユーフェミリアの瞳は驚愕に見開かれた。

だがそれは、ほんの一瞬のことで、すぐに表情を繕いにこやかに肯定の言葉を紡ぐ。

「ユーフェミリアさんが紅黎の言ってたこの離れ唯一のメイドさんなのかな？」
ポツリとつぶやいた声はユーフェミリアまでは届かなかったようだ。
確か、紅黎はメイドをよこすと言っていた。
何か用があれば、その人に言えとも。
ならこの考えは間違っていない気がする。

「すみません、私ユーフェミリアさんのお仕事を増やしちゃったんですよね？」


申し訳無さそうに詫びるゆうに、ユーフェミリアの瞳が再び驚きに見開かれる。