†SweetBlood†
あまりに驚きすぎて言葉がでない。

高そうな布団(これを布団と呼んでいいのかは大いに疑問だが…)をめくり、ベッドの縁に寄る。

そこには、見たこともないほど豪華な部屋が広がっていた。

最初に見えたシャンデリア。
普通天蓋付きのベッドからそんなものが見えること自体がおかしい。

クッションに寄りかかった状態だったせいもあるが、恐ろしい程部屋が広いせいで、天蓋付きのベッドからでも部屋の中央にあるシャンデリアが目に入ったのである。

床は一面絨毯で覆われ、壁には彫刻の施された額縁に入った絵が飾られている。

猫足のチェストは暖かみのあるアイボリーに金の縁取りが施され、かわいらしい薔薇が描かれている。
そのほかの家具も全て同じ様式のもので統一され、所々にある間接照明も金の金具に磨り硝子で作られた薔薇。


「かわいい…‥。」
思わず正直な感想が漏れてしまう。
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